分解電圧


(1)陽極と陰極に白金を用いて、希硫酸水溶液を電気分解する。

 電圧を0ボルトから徐々に上げると、陰極では溶液中のH+イオンが還元されH2ガスが生成され、陽極ではO2-イオンが酸化されO2ガスが生成される。

    電流→    
  (−)電 源(+)  
     
         
     

 2H2 
 
 

 

 
2H+
2H+
2H+
  O2-
O2-
O2-
 

 

 

 O2 
 
 
 
 

(2)極面にガスが付着し電流が減衰する。

 両極面で生成されたガスが、放散せず極面に付着して層をつくると、これが電気抵抗となり、電流が流れにくくなる。
 このように電極表面に発生した電気抵抗により電解電流が流れにくくなることを、分極作用による分極化という。
    電流→    
  (−)電 源(+)  
     
         
     

 2H2 
 
 

 

 
2H+
2H+
2H+
  O2-
O2-
O2-

 

 

 

 O2 
 
 
 
 

(3)更に電圧を上げる。

 更に電圧を上げると、両極面に付着したガスが放散し、再び電流が流れやすくなる【(1)の状態】。
 しかし、しばらくすると、再び両極面にガスが付着し、電流の抵抗となり再び電流が流れにくくなる【(2)の状態】。
 この現象の繰り返しで、電流は下図のように波状となる。

(4)分解電圧

 次第に電圧を上げていくと、ある電圧から波状電流にならずに、連続して電流が流れ、極面状からガスが盛んに放散するようになる。
 この連続して電解電流が流れ始める電圧を、その電解質のその濃度における分解電圧という。
    電流→    
  (−)電 源(+)  
     
         
 
 
 

 2H2 
 
 

 

 

2H+
2H+
2H+
  O2-
O2-
O2-

 

 

 

 O2 
 
 
 


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